「日本が攻撃を受けている」官邸緊迫の3日間(1)

「清華が日本に対して牙を剥いた。列島が攻撃を受け、東京に赤旗が立つ可能性がある(官邸関係者)」
広瀬首相は、尖閣占領の夜に大渕外相、弓下副首相、神崎統合幕僚長、彼杵国防相の国防事務方のトップを据え、官邸で非公式会談を行なった。
「尖閣に続き、先島や八重山、ひいては(沖縄)本島が攻撃される可能性は十分にある。(神崎幕僚長)」
広瀬首相はこの発言に対し「アメリカとの連携を行う他ない」と震え声で話したという。前日には国防軍派遣の撤回を表明したばかり、そもそものこの国防軍派遣は「国内メディアのミスリード」が発端となった出来事であった。
広瀬首相は会談の6時間前、アメリカのアルフォード大統領との電話会談を行った。大統領選後直後の騒乱に対し大統領は「日米同盟に基づいた行動」を合意した。
「尖閣奪還」広瀬首相は会談に出席していた全員に対してこの言葉を投げかけたと言う。
「日本は攻撃されている。統一以降初の事態だ。我々が持てる力を十分に発揮して、国防維持に全力を注ぐように」
彼杵国防相は独断での国防職員派遣を陳謝したものの、一時は総理が罷免を考える事態にまで発展、官邸は混乱状態に陥った。
翌日、大渕外務大臣は大使召喚をせずに独断で在京清華大使館は乗り込み、大使室で極めて強い口調での抗議を行なった。
韓国や東洋、周辺諸国との連携が進む中、午後には米海軍第7艦隊が佐世保・横須賀など各都市から出港し、南西諸島付近における軍事的緊張が一気に高まった。
国防軍は沖縄への防衛強化を行い、鹿児島から飛行機と海路で多くの軍が送られた。那覇港には本土から到着したイージス艦や空母改築予定の「いずも級」が到着。
清華軍の八重山侵攻が始まったのはその直後だったーーーーー
(2)へ続く


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